ディスカバリートーク「フグ毒のひみつ」その2

大元がプランクトンで、それが魚介の中で濃縮されていくこと毒素に「シガテラ毒」というものがあります。

これはテトロドトキシンとは逆で、ナトリウムポンプ・ナトリウムチャネルを異常促進させます。

ということは、もしかしたらフグ毒の解毒剤になるのでは?

そこで試しにインターネットで検索するとヒットするものがあります。

あの有名な「トリカブト保険金殺人」です。

トリカブトに含まれる毒の「アコニチン」もナトリウムチャネルを異常促進させるものです。

保険金殺人のアリバイ作りに、フグとトリカブトが使われました。

アコニチンは即効性の毒なんですが、殺された妻と犯人の夫は別々に行動していたので、死んだ時にはいっしょにいませんでした。

これは妻に両方を投与したんですね。

それでしばらくの間、効果が拮抗します。

しかし、テトロドトキシンのほうが効果の切れる半減期が半分ほどなので、途中からアコニチンが効きだすというものでした。

不審な死だったので、保存していた血液を検査すると、当然フグ毒とトリカブト毒が検出されます。

調べれると事件前に両方を大量購入していたことがわかりました。

やはりこの事件を知った研究者がマウス実験をしてみました。

トリカブト毒を投与したマウスに、フグ毒を与えると、死んだ個体の死ぬまでの時間が伸びました。

が、個体全体の死亡率は高くなってしまいました(片方だけだと死亡率はもう少し低かった)。

という結果で、一応論文としては完成ですが、これは生物の研究者によるものでした。

もっと精密に研究したら? また医学側の研究者がやってみたら? もっと新しい発見があるかもしれません。